ニューダンガンロンパV3 レビュー

『ニューダンガンロンパV3』を一通り遊んだので、ネタバレ無しの感想・レビューを書いていく

更新日:

2017/01/12発売の『ニューダンガンロンパV3』ですが、PS4版とPS Vita版を悩んだ結果、PS4版を購入しプレイしてきました。

私にとって初めてのダンガンロンパシリーズでしたが、普通に面白かったです。「プレイしたいゲームが落ち着いたら、過去作を遊んでみようかな?」と思えるような出来でした。

ただし前評判(ダンガンロンパ1&2)が高かったのを知っていたので、どうしてもハードルが高くなってしまった感もあり、単純に「残念だったと思う部分」も少なくありません。

そして、私のように「本作がシリーズ初プレイだという人」にとっては、終盤部分から大きく置いてけぼりを食らうので、正統な評価が難しい部分もあるかと思いますね。

本作は「推理系アドベンチャー」というか謎解きをメインにしているゲームなので、中には「ネタバレすると困る」という人も多いと思います。なので、本記事に関しては一切のネタバレ無しで感想・レビューを書いていくつもりです。

もし「ダンガンロンパV3を購入しようかどうか悩んでいる」という人は、ぜひ参考にしてみてください。

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☆3~4

☆5段階で評価するのであれば、私なら☆3or☆4を付けます。ビシッとした評価が決められないのは「前作をプレイしていない分、楽しめていないと感じる部分があるから」です。

最近のゲームは別タイトルで出してもいいくらい内容が違うくせにナンバリングタイトルだったりしますけど、本作は間違いなく過去作をプレイしていた方がいいでしょう。

以下ではネタバレ無しのゲーム紹介、面白かった点、イマイチだと思った点について、感想を交えながらレビューしていきたいと思います。

 

ゲームの内容について

デスゲーム

物語は非常に入り組んでいて複雑なのですが、正確な情報を書こうとすればするほどネタバレの危険性が高くなってしまうので、ここでは至ってシンプルにわかりやすく説明したいと思います。

簡単に言うと「ふとしたことがキッカケで、閉鎖的な空間に閉じ込められてしまった16人の高校生がコロシアイをすることになってしまう」という内容です。

その根底には「誰かを殺してそれが全員にバレなければ、この閉鎖的な空間を脱出できる」という餌があり、それがコロシアイの引き金になっています。

更には、誰かが殺されると裁判が開かれることになりますが、それで犯人が判明すると「犯人が死刑」になり、もし犯人を間違うと「犯人以外が死刑」となるのも絶対的なルールです。

このような「デスゲームを舞台にしたゲーム」と言っていいと思います。

 

捜査パート

殺人事件が起きると上記画像のように「ロッカー」を調べたり、殺害現場を調べたり・・・。メンバー全員のアリバイを照らし合わせたりすることで「誰がどうやって犯行に及んだか」を調べることになります。

裁判が始まる前になるべく多くの材料を用意し、来たるべき裁判で戦えるような状態にするのが『操作パート』です。

本作で1番楽しい部分は、ここで証拠を集めながら「アイツが犯人じゃないか?いや、コイツが犯人かもしれない・・・」と1人で色々考えているときだと思います。

ここは本当に面白くて、例えるなら『何かを購入しようとしている時に候補を見繕っている時の「どれにしようかなー」とニヤニヤしている時の楽しさ』に通じるものがあると言っていいでしょう。

ただし少し残念なのが、なんでもかんでも捜査対象になるわけでなく、あくまで「重要なものだけがクローズアップされてしまう」という点です。

関係なさそうな手掛かりについては、主人公が「これは今回の事件には関係ないだろう」と言って証拠リストに加わらないので、なんの変哲も無さそうな手掛かりが証拠リスト入りすると、それがほぼ間違いなく重要案件のため、そこから紐解いて真実に辿り着きやすいというデメリットに繋がっています。

まぁそれで真相に辿り着きやすくなる分、逆に楽しめるようになっているという気もしますけど、自分の足で現場を調べているというよりは、むしろ「調べる作業をさせられている感」が付きまとうような感覚です。

 

学級裁判

本作の1番の醍醐味はここです。先ほど紹介した『操作パート』で集めた証拠をもとに『裁判』を進めていきます。裁判というよりは『会議』とか『話し合い』みたいな印象ですかね。

殺人事件が起こると、犯人は「自分の犯行だとバレたくない」という思いから嘘をつく場合があります(嘘というか『言い逃れ』に近いかな)。そうなった場合は「その嘘を見破る証拠を突き付けて、犯人を黙らせる」という行為が有効です。

また、犯人以外の人間も「自分はやってない」というだけではなく、「お前怪しくねーか?」と間違ったことを言う場合があるので、そうなった場合も「正しい証拠を突き付けて、犯人じゃないという証明をしてあげる」という必要があります。

学級裁判にも種類が色々ありますが、基本的には「みんなが話し合いをしているセリフから矛盾点を見つけ、それを指摘することができる証拠をそのセリフに対してシューティングの要領で当てる」というのがメインです。

自分の思った通りに事が運べば、何とも言えない爽快感を味わえると言っていいでしょう。しかし「自分で真相を予想できているにも関わらず、思い通りに事が運ばない場合」は非常に大きなストレスを感じます。

本ブログに掲載している『ネタバレ全開のプレイ日記』にも書きましたが、ゲーム制作者の意図を汲む必要があるというか、例えば「3+3×3」の答えを一気に12と答えると丸をもらえない場面みたいなものが結構あるんですよね。

「3+9」が抜けているから✖を付けられたりするような場面が結構あって、こういうのに出くわすと一気にストレスです。

このように発言の矛盾を探すものから「レースゲームを模したミニゲーム」があったり、「パズルゲームを模したミニゲーム」があったり・・・。このあたりはプレイヤーを楽しませる工夫が散見されます。

このあたりはただのテキスト進行だけじゃないという点でも、高く評価できる部分だと言えるでしょう。中でも物語の全貌を明らかにする『クライマックス心理』は、漫画さながらで展開されるため非常に面白いですよ。

トリックについては「よく練り込まれてるなー」と感心してしまうものから、「えー、そんな単純なこと?」と若干呆れてしまうようなものまで様々です。

ここについては某推理系アニメなどと比べると、陳腐なものが多いと感じる人の方が多いのではないでしょうか。

 

裏ルート&偽証

本作には「普通に相手の言葉の矛盾を突いて論破する」という楽しみの他に、裏ルートを探すという楽しみも用意されています。

本来であれば真っ先に思い付くような論破方法ではなく、どちらかと言うと気付きにくい崩し方が用意されてる場所もあるので、周回プレイに対する配慮があると思いました。

やはりゲームの性質上、普通であれば進んで2回目をプレイしようとは思わないんですけど、裏ルート探しはしたいなぁと思っています。

それから『偽証』という嘘をつく場面も用意されていて、このゲームならではの楽しみ方が堪能できるんですよ。普通、正しいことを証明するのに嘘をつくなんて考えられないじゃないですか?

本作では主人公が「あの人は犯人じゃないと思う」と言ったら犯人じゃないので、その人のアリバイを証明するために嘘をつくということが許されています。私は偽証なんか無い方が面白いと思いますけど、複雑な要素が好きな人は気に入るかもしれません。

(2016/01/25追記分)

裏ルート探しですが、「結局、正規ルートと同じ道を辿ることになる」と思ったら、別に見なくてもいいかなぁと思いました。周回プレイに対してのマンネリ防止策だとすると、極めて効果は低いと言わざるを得ません。

やっぱ周回プレイしたいなーって思わないですもんね。これがマルチエンディングとか、枝分かれにシナリオが変化していくとかだったら確実にプレイするんですけど・・・。

 

注意点

過去作をプレイしてから

私は過去作をプレイしていません。結論から言うと、物語の序盤~終盤までは過去作をプレイしていようがいまいが関係ありませんが、最後のフィナーレに関しては「過去作をプレイしていないと置いてけぼりを食らう」と思います。

私は、エンディングに通じる最後のやり取りをプレイしながら、何を言ってるのか全然わかりませんでした。「物語を心から楽しみたい」という人は、間違いなく過去作を遊んでからの方がいいと思います。

 

高度なトリックは期待しない方がいい

推理系アドベンチャーといえど「あくまでゲーム」というスタンスで見ることが大事です。

犯人が用いた殺害方法も「んなアホな!」と思うようなものが多いですし、私のように「なにかと一言、言いたくなる」というような人には、100%楽しむことは難しいでしょう。

伏線の貼り方にも非常に大きなクセがあるので、心の底から秀逸だと思う流れは多くありません。

 

オマケ要素

本作には、本編終了後に解放されて楽しめる幾つかのモードがあります。そのうちの1つ『超高校級の才能育成計画』では「人生ゲームさながらのスゴロク」で、ダンガンロンパのキャラクターたちを育成させることが可能です。

パワプロでいう『サクサクセス』のシステムに非常に近く、特に豊富なイベントも用意されていなければシンプルなゲームなので、私はすぐに飽きてしまいました。

カードデスではノーマル以上のレアリティのカードが手に入ったり、過去のダンガンロンパシリーズのキャラクターも入手可能です。ただし、これをやるにはダンジョンでお金を稼ぐ必要があります。

こちらがもう1つのお楽しみ要素であるダンジョンです。スゴロクで育てたキャラクターは別モード『モノクマの試練』で使用することができます。

こちらはRPG風のゲームになっていて、ダンジョンにある宝箱を拾ったり、敵を倒したり・・・。最終的には地下の50階を目指すと記憶していますが、いずれにせよこのダンジョンでお金を貯めてカードデスを引き、少しでも上のレアリティのカードを用意して育成する必要がありそうです。

個人的にはまだ始めたばかりですが、トロコンのためにこれをやるのは億劫なので、もしかすると断念してしまうかもしれません。

好き嫌いあるとは思いますが、これを楽しむうえでも過去作をプレイしておくことを激しくオススメします(過去作をプレイしていないとダンガンロンパ1&2のキャラを使いたいって感情が湧いてこないので)。

 

最後に

すごく簡単に感想を書くと「最初は面白かったけど、後半になるに連れて意味がよくわからなくなった」という感じです。色々書いてきましたが「面白いor面白くない」で答えれば「面白い」と思います。

ただし、シリーズファンでもない場合は過去作から遊んだ方がいいと思いますよ。「本作単品だけでオススメできるか?」という答えに関しては、あまりオススメできません。

ただし周回プレイを楽しむようなゲーム性でもないので、サクッとプレイして売るのもアリなんじゃないでしょうか。興味のある方は過去作からどうぞ。

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