Steamにて2013年にリリースされた入国審査官シミュレーションゲーム「Papers, Please(ペーパーズプリーズ)」をプレイしてみました。
価格は平常時で980円、セール時ならワンコイン程度で購入可能です。
本記事ではペーパーズプリーズをプレイしてみた感想・レビューをネタバレ無しで書いていくので、本作の購入を検討している方はぜひ参考にしてみてください。
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Contents
どんなゲーム?
とある国の入国審査官になるゲームです。
入国しようとする人の中には、偽造パスポートを使って入国使用する人がいたり、正規の書類を用意せずに入国しようとする人がいるので、その人たちを入国させるかどうかを判断するというのが本作の主たる部分となります。
基本的には「間違い探し」に近く、本来ならハンコが押されてなければならない位置にハンコが無いのを指摘したり、そもそもハンコのデザインが正規のモノじゃないことに気付けるかどうかという感じ。
中には「アメリカ→アナリカ」というような誤字があるとか、数字の1が7になっているとか、分かりにくい間違いがあることもしばしば。
あとは国際的な問題や政府からの要請で「〇〇の国の人間は通すな」という指示が出たり、「〇〇から発行されているパスポートは有無を言わさず押収しろ」と言われたり…。
これらの指示はコロコロ変わったりするので、「昨日までは必ず検査しろと言っていたものが、今日になって検査は不要」となったりもして、常に脳内をアップデートしていかないとならない部分は、絶えずヒューマンエラーを誘ってきます。
武器や麻薬を持ち込もうとしている人がいれば、それを見抜いて通過させないようにするわけですが、中には賄賂を用意している悪人もいるわけで…。
「お前が見逃してくれれば金をやる」と囁かれ、それに乗るか、あるいは警備員に連行させるのかは自分の判断です。
ペーパーズプリーズの感想・レビュー
単調な作業が面白い!
- 入国者はパスポートが必須
- 全ての書類は期限内でなければならない
- アルストツカ国民はIDカード必携
- 外国人は入国許可証が必須
- 労働者は労働許可証が必須
- 武器、密輸品を持ち込ませるな
- 外交官は特権証明が必須
基本的には上記のようなルールが明確に示され、その条件を満たした人物のみ入国を許可することになります。簡単に言えば「うっかりミスをいかに減らせるか」というのがテーマです。
審査した人間の数だけのお給料が貰えるので、なるべく早く審査していくことが重要なのですが、ミスればミスるだけ罰金があったりもして、急ぎつつも正確に審査していく必要があります。
「アルストツカ国民はIDカード必携」とありますが、別の国からの入国希望者を何人も続けて審査している時に、急にIDカードを所持していないアルストスカ国民が来たら、うっかり通してしまうんですよね。
「1ヶ月、労働しに来ました」と言う人間が労働許可証を持っていなかったり、許可証の仕様変更があった時に古い形式の許可証を提出してくる人間もいて、それに気付けるかどうかという部分がメチャクチャ面白いです。
解像度が低いのも愛嬌
本作はフルプライスでも1000円程度で、セール時ならワンコイン程度で購入できるゲームです。
ぶっちゃけ解像度はめちゃくちゃ低く、ファミコン時代の文字みたい。ここから文字の間違いを見抜くというのは結構難しいんですが、その嫌らしさみたいなのも面白さに繋がっているように思います。
例えばこちらの画像。パスポート上は「男」なのですが、実際の見た目は女性に見えなくもないような気がしませんか?
実際に検査してみると男性だったわけですが、ぶっちゃけ見た目で男性か女性かを判断するのは現実以上に難しかったりします。
あとは上の方でも軽く触れましたが、ぱっと見で明らかにパスポート番号が違うというパターンもあれば、一文字だけ微妙に間違っているというパターンもあって、これがメチャクチャ面白いです。
上記画像では「〇シングルトン→×ツングルトン」という間違いがあります。
必ず間違いがあると言われていれば割と見抜けると思いますが、そもそも間違いがあるとは限らない状況で間違いを探し、更にそれが1日に10件以上捌いていて流れ作業と化している状況でも、こういう間違いに気付けるかどうかというのは、自分の性格に一石を投じられているような感がありました。
これは解像度が低い文字ならではの楽しみじゃないかと思います。
マルチエンディング方式で様々なイベントあり
本作はマルチエンディング方式です。
主人公には家族がいて、入国審査官をやって得たお金で家族を養っていくことになるのですが、かなりカツカツな生活をしいられています。
ミスが続いて給料が少なくなれば病気をしても薬が買えない状況になってしまい、場合によっては家族が死んでしまうことも。
そんな状況の中で「密輸業者から賄賂を渡された時にどうするか」など、様々なイベントも用意されています。
本来は「書類上のミスを見抜けるかどうか」という楽しみ方ですが、その上で「あえて見逃すかどうか」という楽しみ方も出てくるんですよね。
あとは謎の組織が近付いてきたりもして、何が正しいのか分からなくなってくるというのも本作の魅力だと思います。
国家転覆を企む人が悪なのか、それとも国家転覆を図られる国が悪なのか。多くのプレイヤーは、色んな運命を繰り返し楽しめるでしょう。
セール時は文句なしにおすすめ!
「実写じゃん!」って思うような綺麗なゲームが沢山出ている中で、あえてこういうシンプルなTHEゲームをプレイしてみるのも乙。
さすがにマルチエンディングを全部見ようというモチベーションでやると、途中から飽きてくるんじゃないかと思いますが、実績コンプを目指してやる分にはちょうど良く楽しめて、十分に元は取れるんじゃないかと。
僕は20時間ほどプレイして、実績コンプまで楽しむことが出来ました。
ワンコインでこれだけ出来るんだから、「安いゲームを探している/間違い探しが好き/なろう系のシミュレーターが好き」という人にはおすすめです。