発売された当初、バタフライ効果という名の現象を体感できるゲームとして一部のゲームファンの間で話題になったアドベンチャーゲームがこちらの「LIFE IS STRANGE(ライフイズストレンジ)」です。
会話の選択肢でどちらを選ぶかという単純な分岐はもちろん、主人公の取った些細な行動が後のストーリーに大きな影響をもたらすというワクワクする設定、そして「時間を巻き戻せる」という特殊能力…。
ゲームというよりは映画を見ているような感覚に近い作品のような気もしますが、Steamでセール中だったこともあり、満を持してプレイしてみました。
結果から言うと大当たりです。
というわけで今回は、Steam版・アドベンチャーゲーム「LIFE IS STRANGE(ライフイズストレンジ)」を紹介したいと思います。
ストーリーに関するネタバレには最大限に配慮してご紹介します。
デフォルトでは日本語未対応ですが、日本語DLCパックを導入することで日本語化が可能です(僕が導入した時は無料でした)。
Contents
LIFE IS STRANGE(ライフイズストレンジ)とは?
ゲーム概要
2015年の1月(日本版は2016年の3月)に発売された会話選択型のアドベンチャーゲームで、主人公の女の子が「時間を巻き戻す能力/写真の撮影時点にタイムリープする能力」を有するという設定で進む物語です。
例えば、会話の選択肢を間違って相手を怒らせてしまった場合に「少し前の時間に巻き戻して会話の選択そのものをやり直す」ということや、過去に撮影した写真の時空に入り込み「未来を変える」ということが可能となっています。
これまでにXbox、プレイステーション、PC、iOS、アンドロイドなど様々なプラットフォームで販売されており、対応機種によってはエピソード1~エピソード5までのばら売りになっているので注意しましょう。
尚、本作の物語の3年前の舞台を描いた「Life Is Strange: Before the Storm」や、本作の3年後の舞台を描いた続編「Life Is Strange2」も別途販売されています。
大まかな物語の流れ
この物語の主人公は高校の写真学科に通う女子学生で、クラスのヒエラルキーや校内環境などのノイズに振り回されながらも、5年ぶりに再会したかつての親友と一緒に多くの事件に巻き込まれていくという流れになっています。
ストーリーは割と大雑把にまとめられている部分が多く、プレイヤーがそれぞれ考察したりしないと疑問が残る点も否定できませんが、後々に明らかになっていく真相などのバランスが秀逸で、アドベンチャーゲームとしての完成度は極めて高いように感じました。
ちなみにSteam版ではDLC等の形で物語を補完するコンテンツも登場しており、物語の全貌を把握できるようになっています。
物語の概要についてはウィキペディアなどにも記載されていますが、本作は事前情報が少なければ少ないほどプレイ時に楽しめるように思えるので、物語部分については余計な情報を入れずに楽しむことをおすすめします。
LIFE IS STRANGE(ライフイズストレンジ)の特徴
バタフライ効果(バタフライエフェクト)
バタフライ効果とは「ブラジルの1匹の蝶の羽ばたきはテキサスで竜巻を引き起こすか?」と言われるような表現で、ほんの些細な出来事に思えるようなことでも、それが起きるのと起きないのとでは未来に大きな違いが出るという表現です。
みなさんにも「あの時、こうしていれば良かった」という後悔の1つや2つはあると思いますが、そのような体験を予期しない形で体感できるのが本作となっています。
ノベルゲーをプレイしたことがある人なら分かるかと思いますが、複数の選択肢がある場合は「チャートから選択肢の直前をロードして、前回は選ばなかった選択肢を選んでどのような流れになるかを楽しむ」という形が一般的ですよね?
それと比べると本作では「家の鍵を閉め忘れたせいで〇〇に繋がった」とか「赤い靴を選んだせいで〇〇が起こった」という形の物語に変化したりもするので、単純な会話の流れ以外にも楽しめる部分がたくさん用意されています。
ストーリーが秀逸
単純に映画やドラマなどとしても楽しめるくらい、しっかりと作りこまれているストーリーが面白いです。
必要に応じて時間を巻き戻したり、謎解き要素なども用意されているので、ゲームとしての要素も多々ありますが、本作の魅力はストーリーあってこそだと思います。
ちなみに僕が購入した時は、Steam版で最初のエピソードが無料でした。
「最初のエピソードを遊んでみて、もし楽しければそれ以降のエピソードを購入してみてね」というスタンスだと思いますが、体験部分だけで引き返せる人はいないんじゃないかと思うくらい面白いです。
雑多な学生時代ならではの楽しみや、洋画でよく見るようなアメリカの雰囲気なんかも味わえますし、アメリカの学校を舞台にした洋画なんかが好きな人も楽しめると思います。
LIFE IS STRANGE(ライフイズストレンジ)の素直な評価
ストーリーを2回プレイして、20時間ちょっと遊んで実績コンプリート済です。
ストーリーは非常に面白く、言うことはありません。ゲームとしての操作性も悪くありませんし、不満と言えばたまに音楽が止まったり、音声が止まったりすることくらいでした。
実績に関しても会話の選択肢をすべて網羅するという作業が求められるわけではなく、対象のオブジェクトをカメラに収めるだけなので、面倒くさいという感じも無かったです。
僕は85%オフの300円弱で購入しましたが、1000円で購入しても後悔はしなかったと思います。300円でこんな名作が遊べたなんて、満足以外の何もありません。
アドベンチャーゲームが好きな人、洋画が好きな人、本作に興味があるという人はプレイしても後悔しないはず。
迷ってるくらいならぜひ手に取ってみては?
Life Is Strange: Before the Stormもプレイしてみた
一方こちらはLife Is Strangeの補足的な物語です、ライフイズストレンジ外伝と捉えてもらって構いません。オリジナルの3年前が舞台となっています。
これをプレイすることによって「あれって何だったんだろう?」というようなプレイヤーの疑問が晴れていくことでしょう。
オリジナルが楽しめたという人はプレイすることをおすすめします。僕もこれをプレイしてみて、より一層オリジナルへの想いが強くなった部分もありましたし。
グラフィックなどはかなり綺麗になっていますが、残念ながらバタフライ効果のような要素が薄くなっていて、ゲームというよりは一本道のノベルゲーに近いという印象です。
多少のお使い要素や、会話の選択肢による物語の変化、そして相手を口げんかのようなもので言い負かすバックトークなる要素が設けられているものの、前作よりはゲームっぽさがほとんどなくなりました。
それでも本作に興味を持つ人は「ライフイズストレンジのストーリーに魅了された」という人が多いと思うので、そのストーリーの補足ができるというだけでもプレイする価値は大アリだと思います。
オリジナルがエピソード1~エピソード5だったのに対し、こちらはエピソード3までです。
さらにオリジナルのように「ゲームオーバーになるような選択肢を選ばないように時間を戻す」などの要素がないため、10時間以内にクリアしてしまう人が大半となるでしょう。
僕の場合は1回のプレイで実績コンプも含め7時間でしたが、所々で付けっぱなしにしながら他のことをしたりしていたので、早い人だと5時間くらいでクリアできるんじゃないかと。
セール時に71%オフの780円で購入しました。オリジナルがワンコイン以下で買えたという点を考えると少し割高感を感じるものの、これらの作品2つで1500円以下って考えると非常にお買い得なゲームだったと思います。